John and Jack

John and Jack

John とJack

文:黄瀬徳彦


公園で動けなくなっていた犬を救出し、近隣の電柱に張り紙をして飼い主を探していた数日間、お腹が大きくなってきたように思い、動物病院へ連れて行くと、お腹に5匹いることが判明。飼い主も見つからないので、うちでお産をさせてあげることに。もらいやすそうな仔犬はいい人を見つけて里子に出し、母親は家に置くことに決めた。

オーストラリアの野生犬ディンゴにそっくりだったので、「Dingo」と名付けた。

たぶん今日がその日だろうと、お産に向けて準備をし、徹夜作業に備えてサクッと近所のめし屋で晩ご飯を済ませて帰る。すると、なんとすでに5匹産まれていた。でも、さらにもう1匹が出かかっている。なんとか引っ張り出して、胎膜を破る。そうして予定より1匹多い、6匹の仔犬が産まれた。

野良犬っぽいワイルドな雰囲気だったDingoは、お産が終わると急に“お母さん”になった。優しい顔になって、お乳をあげ、下の世話もすべて自分でこなす。ネットで調べたわけでも、誰かに教わったわけでもないのに、自然に。

素晴らしい里親さんとの出会いがいくつかあった。でも、あまりに可愛すぎて、2匹は母親と一緒に家に置くことにした。そして、JohnとJackと名付けた。

もともといたラブラドールのBuddy 1匹から、急に4頭飼いに。その後、Buddyの息子Junior も仲間入りして、犬5匹・猫8匹の楽しくにぎやかな生活に。

時は過ぎ、そんなみんなも旅立っていった。

S.T,N.E.用に作った木部のカラーには、SOLID NATURAL とJACK BROWNがある。通称“ソリナチュ”のSOLID NATURAL は、少し白が入った、一見何も塗っていないような仕上げ。UVカットも入っていて、ナラやオークのオイル仕上げに比べて、時間が経っても色の変化が穏やか。

JACK BROWNは、先述のJackから名付けた。Jackはパッと見ると黒い犬。でも、近くでよく見ると奥に少し茶色みがあった。そう、そんな色なのでJACK BROWN。

今、試行錯誤中なのが、JOHN ASHというカラー。

ちなみに、TRUCKの前にあるカフェ「Bird」のコーヒーブレンド2種にも、JACK BITTERとJOHN MILDという名前がついている。ドーナツに合う、コクのあるビターブレンドには黒いJackから。ホットサンドにぴったりの、マイルドなブレンドには、優しい性格でベージュ色のJohnから。

もういなくなってしまったけれど、今でも日常のなかでJohnやJackの名前を口にすることがあって、うれしい。

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