Tudor Lounge Chair
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棚の上に飾ってある一枚のパネル写真に目がいった。
友人のタツオがマリブで撮影した、Joel Tudorがハングテンで波に乗っている瞬間を捉えたモノクロ写真だ。
大阪生まれのタツオは、2009年から2020年までの11年間、カリフォルニアのサンディエゴ周辺でフォードのバンに住みながら、いつか写真集を出すことを夢に、ビンテージの撮影機材を使ってサーファーたちを撮り続けた。ついに20年越しの夢が叶い、写真集『authentic wave』が出版された。その記念イベントで、この写真を手に入れた。
サーフィンを始めた頃から、ずっと憧れているサーファーがJoel Tudor。彼のライディングは、力が抜けているようでありながら凛としたスタイルがあり、他にはないかっこよさがある。『LONGER』という映像作品も大好きだった。流れている音楽も、彼がボードに使う色も、すべて自分の好みに合っていた。いつも「自分もあんなふうに力を抜けたら」と思っていた。
そうだ、この椅子は“Tudor”にしよう。このラウンジチェアには、ソファに身を沈めたときの「ハフッ」とした感触と同時に、軽やかさからくる喜びがある。リラックスできるけれど、緩みすぎない。Joelのライディングに感じる力の抜け方と、それでも残る芯のようなもの――そこにどこか通じるものがある気がする。
これに座って『LONGER』を観たら、Joelにほんの少しでも近づけるかもしれない。
あれっ、椅子の話になってない?
4ヶ月
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